「関ジャム 完全燃SHOW」で”アニソン業界特集” 2月17日(日)放送

毎週日曜の夜、従来のTV音楽番組では取り扱わないようなテーマを音楽のプロ達が深く濃く解説することで、今や”一番影響力の大きい音楽番組”という声も聞こえる「関ジャム 完全燃SHOW」(テレビ朝日系 毎週日曜23:10~放送)。先々週の放送”QUEEN大解剖”でQUEEN楽曲がチャート急上昇したのは記憶に新しい。

先週日曜日 2月17日(日)の放送では、今や日本を代表するカルチャー”アニソン”を特集し、”アニソン界の重要人物4名”と言われる人の中から、水樹奈々宮野真守の作詞作曲を担当している上松範康氏、アニメ「けものフレンズ」のオープニング曲“ようこそジャパリパークへ”を手掛けmoraユーザーにもお馴染みになりつつある大石昌良(オーイシマサヨシ)氏の2名と、評論家 冨田明宏氏の合計3名をゲストに迎えて放送。個人的には大石昌良さんが遂に関ジャムに出演するということにとても感慨深く、放送終了後には「オーイシマサヨシ」がTwitterでトレンド入りするほどの大きな反響だった。

「オーイシマサヨシを徹底解剖! 約4年ぶりの新譜&初のハイレゾ音源mora配信記念」記事はコチラ

番組内ではアニソンの歴史を4つの時代にわけ、1:タイトル叫ぶ期(1960~70年代)、2:J-POP流入期(1980~90年代)、3:声優アーティスト・キャラソン隆盛期(2000年代)、4:成熟&カオス期(2010年)と、それぞれの特徴を紹介。このような分かりやすい分類に、「なるほど…」と声を漏らした視聴者も多いのではないだろうか。

1:タイトル叫ぶ期(1960~70年代)での代表曲として『鉄腕アトム』『マジンガーZ』などが挙げられ、タイトルを叫ぶ理由としては”おもちゃが売れる”という、一同納得の理由。

日本聴こう!エッセンシャル「懐かしのテレビ・ラジオ主題歌集」/V.A.

「鉄腕アトム」

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マジンガーZ Select Best/水木一郎

「マジンガーZ」

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2:J-POP流入期(1980~90年代)では『ガンダム』シリーズをきっかけに、『シティーハンター』(OP曲:小比類巻 かほる「 City Hunter ~愛よ消えないで~」 / ED曲TM NETWORK「Get Wild」)、『CAT’SEYE』(杏里「CAT’S EYE」)、『るろうに剣心』(JUDY AND MARY「そばかす」)などの代表曲を紹介。アニメのストーリーがヒーロー最強絶対説だけではなくなり、子供向けのアニソンが適さなくなったからだという。ただ、J-POPアーティストが担当することで原作ファンからは、「歌詞に原作の要素があまり入っていない」という声が上がってくることも事実で、近年のアニソンではJ-POPアーティストが制作する際には原作の意図を組むという流れになってきているという。この3名のゲストならではの話も飛び出た。

劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ> -VOCAL COLLECTION-/Various Artists

小比類巻 かほる「CITY HUNTER ~愛よ消えないで~」

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Get Wild/TM NETWORK

「Get Wild」

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FUNTIME/杏里

「CAT’S EYE」

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そばかす/JUDY AND MARY

「そばかす」

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3:声優アーティスト・キャラソン隆盛期(2000年代)では、『涼宮ハルヒの憂鬱』『けいおん!』『魔法少女リリカルなのはA’s』などを紹介し、ここでゲストの上松範康氏に注目が集まる。水樹奈々に提供し当時歴代最高のオリコン週間2位を獲得した「ETERNAL BLAZE」(『魔法少女リリカルなのはA’s』主題歌)は、ゆっくりなサビで曲をはじめ、曲中で転調をたくさん使うことでタイトルを叫ばなくてもアニソンらしさを伝える手法を解説。また、同じく水樹奈々に提供した「Synchrogazer」(アニメ『戦姫絶唱シンフォギア』OPテーマ)では転調を5回もいれ、度重なる転調で聴く人に「おっ」と驚きを与えながら、飽きさせないためだという。大石昌良氏は上松範康氏の転調に大きな衝撃を受け、自身では15回転調する楽曲(「乗ってけ!ジャパリビート」(TVアニメ『けものフレンズ2』オープニング主題歌)を制作してしまったという。また上松氏の制作する楽曲はライブで盛り上がることも想定されており、先述した「ETERNAL BLAZE」のLIVE映像では水樹奈々が東京ドームでファン5万人を熱狂させている映像が紹介された。

ETERNAL BLAZE/水樹奈々

「ETERNAL BLAZE」

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さらに、忘れてはいけないのが重要人物の1人である作詞家「畑亜貴」氏。『ラブライブ!』の楽曲はもちろん、『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズも作詞し、その仕事量の多さから【畑亜貴 8人いる説】が囁かれているとのこと。

「『涼宮ハルヒの完奏』ハイレゾ配信記念! 「ハレ晴レユカイ」「God Knows・・・」ほか作詞の畑 亜貴さん独占インタビュー」記事はコチラ

涼宮ハルヒの完奏~コンプリートサウンドトラック~/V.A.

「涼宮ハルヒの完奏~コンプリートサウンドトラック~」

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そして、重要人物のもう一人として作・編曲のレジェンド「菅野よう子」氏。「カウボーイビバップ」「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」「創聖のアクエリオン」「マクロスシリーズ」などの伝説的アニメの主題歌を制作し、アニソンの幅の広さを広げた人物。どのジャンルの楽曲でも専門家の域を超えてしまう作品を生み出すすごさが紹介された。

「mora マクロス特集」はコチラ

4:成熟&カオス期(2010年代)ではその名の通り、今までの歴史がすべて合わさり混沌と化している現在のアニソンシーンを紹介。今回ゲストでありアニソン界の重要人物の一人でもある「大石昌良」氏にフォーカスが集まる。自身で”最強の下請け”と揶揄する彼はギターの弾き語りテクニックが抜群で、なおかつ作詞・作曲・編曲までこなし、ステージに立てば”おしゃべりクソ眼鏡”に大変身するほどの抱腹絶倒MCを披露しながら圧倒的歌唱力を持つ、そしてその端整なルックスで男女ともにファンを増殖中と、まさに現在のアニソン界で限りなく無双状態に近い存在である。2017年にスマッシュヒットした『ようこそジャパリパークへ』(アニメ「けものフレンズ」オープニング曲)はもちろん、2018年の秋アニメ覇権アニソンを獲得したOxT「UNION」(SSSS.GRIDMANオープニング主題歌)も作詞作曲編曲を担当。彼の理念とっしては、発注主とアニメファン・原作ファンこそが絶対的存在で、徹底的にリサーチをしてから制作に取り掛かるとのことだ。さらに、自身の特徴として曲中に”禁断のコード進行”と言われている理論的にはあんまりやってはいけないコード進行を混ぜ込むことで若干の違和感と”ふわっと浮いてくる浮遊感”を作り出すのが特徴だと紹介。大石昌良作曲の中で、どこに”禁断のコード進行”が入っているのかを探してみるのも楽しそうだ。

SSSS.GRIDMANオープニング主題歌「UNION」/OxT

OxT「UNION」

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アニソンに関して深く研究・勉強したところで、番組最後には恒例のセッション。今回はゲストの大石昌良氏が作詞・作曲・編曲を行い2017年に業界内外で大好評を博した「ようこそジャパリパークへ」(TVアニメ「けものフレンズ」オープニング曲)を、ヴォーカル&ギター 大石昌良、ヴォーカル 丸山隆平、トランペット 横山裕、キーボード 村上信五のスペシャルメンバーでパフォーマンス。楽しそうにパフォーマンスしながらも抜群のVoを披露する大石昌良と丸山隆平。歌唱終了後にはTwitterで「ジャパリパーク」がトレンド入りしたのは、当然のこと。

事前に予告していた「5人の重要人物」が4人に変更されていたが、また同じようにコアなテーマを深堀りして視聴者を唸らせてほしい。

ようこそジャパリパークへ/どうぶつビスケッツ×PPP

「ようこそジャパリパークへ」

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ちなみに… moraではシーズンごとにアニメ主題歌一覧を更新し、シーズンごとに覇権アニソンを発表してます。

こちらも併せて是非ご覧ください。

最新アニメ主題歌

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<番組情報>「関ジャム 完全燃SHOW」アニソン業界特集
テレビ朝日系 2月17(日)23:10~
アーティストゲスト:上松範康 / 大石昌良 / 冨田明宏